今週のお題「最近おいしかったもの」
美味しかったものかぁ。
何だろう。
あれこれ頭の中の記憶を辿ってみる。
あのケーキ屋さんの焼き菓子?
いやいや、コンビニスイーツ?
デパ地下で買ったお惣菜?
う〜ん。
どれもそれなりに美味しかったことは間違い無いのに『何か』足りないのである。
決して不味い訳ではなく美味しいものばかりだった。
味覚で堪能してお腹も幸せになったから良いはずなのに何か足らない気がしてしばし考えてみて気がついた。
心が満足していなかったと。
では、心が満足したものは何だったのかと考えてみて頭に浮かんだのは『いつものお味噌汁』だった。
いわゆる家庭の味というものだ。
数日前に冷え込みが厳しかった朝に作ったお味噌汁が美味しかった。
寒い1日の始まりに作った豚汁は味噌や具材の香りと口に含んだ時にほのかに香る生姜とその辛さで空腹の胃に染み渡る温かさと味。
その瞬間に体はもとより心も温まる。
自分で作って夫婦でいただく。
何の変哲もないいつものお味噌汁。
具材がお豆腐、ワカメ、長ネギの定番でもそうでなくてもいい。
ひとくち食べると心から幸せだと感じる。
食べ慣れた味だけど心から美味しいと思える不思議なもの。
私にはそれが一番美味しいと思えるもの。
そして一番贅沢なものかも知れない。