立春を過ぎてしばらくすると足下の草花たちが可憐な花を咲かせ始めていることに気付く機会が増えてくる。
殺風景だった道端は時間の経過とともに色鮮やかになり、その移り変わってゆくさまを楽しみながら今日もまた歩き慣れた道を進む。
その途中、群生して咲くオオイヌノフグリの青色はとても美しいと思っている。
見る角度によっては地上に澄んだ青空があるように見えるから。
同じように仏の座。
この花も群生して咲いていると花と葉のピンクと緑の絨毯のように見えて空気は冷たいのに春の暖かさを纏っているようにも見える。
地上を覆う草花の鮮やかさは言葉にならないほど美しいと思う。
昨日より今日そして明日、春本番に近づくにつれて落葉樹の枝も萌葱色に変わってゆく。
これからどれほど華やかに彩られていくだろうかと想像すると季節の移ろいに心も春のような穏やかな暖かさに包まれるような気がする。
この時期の自然の移り変わりの楽しみを今年もまた味わえる喜びは計り知れないものがある。