今年も春がやってきた。
いささか急で、一瞬の春風を吹かせたかと思ったら初夏を連れてきたのではないかという気候に、春が恋しく思えてならない。
そんな中で遠くから彼らの声が聞こえてくる。
渡り鳥の燕たちの声が。
今年も無事に渡ってきたかと安堵して再会の喜びに独り浸っている。
これから半年ほどの間は賑やかになるだろう。
再び南の空へ旅立つまでの間の付き合いを静かに見守りたい。
我が家には営巣のための巣はないが巣立った子燕が飛行練習に来るのだ。
その度に思う。
お気をつけて、そしてご安全に。